「塩ひとつまみ」ができる容器がほしい。
最近まで「塩少々」が指2本「塩ひとつまみ」が指3本
なんてことを知らずに、穴が空いたタイプの容器で適当に振り入れていました。さらにステンレスの容器は塩を入れると錆びるようで、下の方の塩が茶色くなっていたので捨てることに。(なぜ塩用のステンレスの容器が売っているのでしょうか)
ということで、以前から気になっていた中川政七商店さんの『塩壺』と、合わせて『砂糖壺』を購入しました。
蓋をかぶせるだけのシンプルな構造
塩がホワイト・砂糖がグレーと別々の色を購入。
丸い筒に蓋を軽く被せているだけのつくり。
念願の「塩ひとつまみ」ができました。
塩壺・砂糖壺には固まらない性質や工夫がある
この塩壺と砂糖壺は、日本の工芸品を取り扱う「中川政七商店」さんと、愛知の常滑にある窯元「山源陶苑」さんとが共同でつくっているものです。
陶器特有のザラザラしたような質感が素敵です。
塩や砂糖が固まる原因はそれぞれ正反対。
塩は湿度が高いと固まり、砂糖は乾燥すると固まる。
これらの陶器の壺には、固まらない性質や工夫が施されています。
塩壺
湿度が高いと固まる塩ですが、陶器の塩壷は吸水性に優れているため、そのままでもサラサラな状態が続きます。
もし吸水の効果が薄れてきた場合には、煮出すことで本体に詰まっている塩を抜くことができ、吸水性が回復するとのことです。
砂糖壺
乾燥すると固まる砂糖壺の方には、内側に釉薬を施すことで必要以上に水分が吸水されないようになっています。
もし砂糖が固まったときには蓋に水を含ませてそのまま置いておくだけでサラサラになるとのこと。
<固まった砂糖をサラサラにもどす>
蓋を濡らし、水が滴らないように軽く拭いた状態にします。あとは普通に蓋として被せておくだけ。
2、3時間後に確認すると、スプーンで簡単に崩せるぐらいサラサラに戻ります。
食品に使えるような霧吹きを用意したり、キッチンペーパーを使ったりといったことをしなくても、壺だけで解決できるのは嬉しいです。
塩用と砂糖用の見分け方
塩用も砂糖用もそれぞれホワイトとグレーがあるので別々の色を買うと間違いありません。
それでも分からなくなった場合などは、蓋の裏側をみてください。
砂糖の方には四角いマークがあるので、開けたときに分かるようになっています。
使用するにあたって気をつけたほうが良いこと
購入後一度洗ったあとは、完全に乾いてから塩を入れる。
早く使いたくて、見た目は乾いていたので洗ったその日に塩を入れたら、陶器に色がついてしましました。その後、乾いてからも色は残ったままです。
丸1日か2日ほどで乾くので、当たり前ですがしっかり乾いてから塩を入れるようにしてみてください。
塩は湿気で固まりますが砂糖は逆です。ですので乾燥している時期に初めて砂糖を入れる時は、まだしっかり乾かないうちに入れるとちょうど良いようです。
コンロの近くに置かない。
吸水性が良いため、油も吸い取ります。
このようにコンロの近くなどは使いやすいですし、見えるところに置きたくなりますが油がハネるとすぐに拭き取れるような素材ではありません。少し離しておいた方が安心です。
油汚れは重曹で煮洗い
油シミについて、公式サイトにもこのように書かれています。
●油が飛んでしみがとれなくなってしまった
素焼きの陶器のため、水だけでなく油も吸い取ります。
手にハンドクリームが残ったまま触るとその油分も吸い取ることがあります。 吸い込みが強いため、洗う際に洗剤を付けて洗う事が躊躇われる場合は、油汚れに相性のよい重曹を入れた水を鍋に入れ本体を煮洗いすると、お湯で洗うだけよりも汚れが落ちやすくなります。
出典:中川政七商店
実際に、私が油がハネやすい調理をしたときにこのように油が散ってしましました。
まずは重曹で煮洗いをしてみます。
鍋に大さじ1ほどの重曹で10分ほど煮てみました。
しかし濡れている状態でも油シミが残っているのが分かったので、洗剤で優しく洗ってみました。
乾かしてみると、大きな油シミ以外はほとんど目立たなくなっています。
油シミがついてから数日経っていたので、すぐに対処をしたり、重曹の量や煮る時間を増やすことでもう少し綺麗になる余地はありそうです。
最後に
入れ物自体の性質で調湿してくれるというのはシンプルでいてとても画期的ですね。固まらないよう特別に何か対処をしなくても、置いておくだけ、水で濡らすだけの簡単なことだけでいいのはうれしいです。
陶器の塩壺・砂糖壺は見た目も素敵です。今回私は買って早々にシミを作ってしまったので、購入がまだこれからという方には是非気をつけていただければと思います。
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